「もし人々がマルクス主義を嫌うのなら、大英博物館を非難すべきだ」

ミハイル・ゴルバチョフ
ミハイル・ゴルバチョフ(画像はイメージです)
  • 1931年3月2日~2022年8月30日(91歳没)
  • ソビエト連邦(ロシア)出身
  • 政治家、第8代ソビエト連邦共産党書記長・初代かつ最後のソ連大統領

英文

”If people don’t like Marxism, they should blame the British Museum.”

日本語訳

「もし人々がマルクス主義を嫌うのなら、大英博物館を非難すべきだ」

解説

この言葉は、ゴルバチョフがマルクス主義の起源を皮肉を交えて語った発言である。カール・マルクスはロンドン滞在中に大英博物館の閲覧室で膨大な研究を行い、その成果として『資本論』を著した。ゴルバチョフはその歴史的事実を踏まえ、マルクス主義が生まれた背景をユーモラスに指摘している。

歴史的背景として、この発言はソ連の改革期におけるマルクス主義の再評価と関わっている。ペレストロイカの過程で、従来の硬直したマルクス主義解釈が批判にさらされ、国際的にも社会主義思想への懐疑が強まっていた。ゴルバチョフはマルクス主義を全否定するのではなく、その歴史的意義を認めつつも、新しい解釈や柔軟な適用を模索していた。この発言には、そうした文脈の中での軽妙な皮肉が込められている。

現代において、この名言は思想とその起源の関係を考えるきっかけを与える。思想や学説は特定の人物だけでなく、歴史的環境や知的土壌の産物でもある。ゴルバチョフの言葉は、マルクス主義を巡る議論を過度に単純化せず、歴史と文化の文脈の中で捉える視点の重要性を教えている。

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