「もし現在の技術的過程が変わらずに続けば、環境は変化し、我々人類は変異を余儀なくされるか、あるいは死に絶え、他の多くの種が消えていったように消滅することになる」

ミハイル・ゴルバチョフ
ミハイル・ゴルバチョフ(画像はイメージです)
  • 1931年3月2日~2022年8月30日(91歳没)
  • ソビエト連邦(ロシア)出身
  • 政治家、第8代ソビエト連邦共産党書記長・初代かつ最後のソ連大統領

英文

”If current technological processes continue without change, the environment will change, and we, the human species, will either have to mutate or even die, to disappear, as many species have disappeared.”

日本語訳

「もし現在の技術的過程が変わらずに続けば、環境は変化し、我々人類は変異を余儀なくされるか、あるいは死に絶え、他の多くの種が消えていったように消滅することになる」

解説

この言葉は、ゴルバチョフが冷戦後に国際的な活動を続ける中で示した環境問題への強い危機感を表すものである。彼はソ連崩壊後、グローバル・グリーン・クロスなどの環境団体に深く関わり、地球規模の環境保護を訴えた。ここで語られるのは、技術の発展が制御されなければ、人類自身が生存の危機に直面するという警告である。

歴史的背景として、20世紀後半は原子力開発、大規模工業化、化石燃料依存による公害や気候変動が顕在化した時代であった。ゴルバチョフは核の脅威と同じように、環境破壊も人類の存続に関わる重大な課題と捉えていた。この発言は科学的な観点を取り入れ、人類も自然界の一部であり、適応に失敗すれば他の種と同様に消滅し得るという厳しい現実を突きつけている。

現代においてもこの言葉は強い意味を持つ。気候変動、生物多様性の喪失、資源枯渇といった課題が深刻化する中で、技術のあり方を変えることが人類の生存条件となっている。再生可能エネルギーへの転換や持続可能な開発は、まさにこの警告に応える試みである。この名言は、人類の未来は自然との調和にかかっているという普遍的な教訓を伝えている。

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