「私は改めて言う、私は無神論者である。神を信じてはいない」

ミハイル・ゴルバチョフ
ミハイル・ゴルバチョフ(画像はイメージです)
  • 1931年3月2日~2022年8月30日(91歳没)
  • ソビエト連邦(ロシア)出身
  • 政治家、第8代ソビエト連邦共産党書記長・初代かつ最後のソ連大統領

英文

”I say again that I am an atheist. I do not believe in God.”

日本語訳

「私は改めて言う、私は無神論者である。神を信じてはいない」

解説

この言葉は、ゴルバチョフが自身の宗教観と信念を率直に示したものである。ソ連は建国以来、国家として無神論を掲げ、宗教を社会主義体制の外側に置いていた。ゴルバチョフ自身もその環境で育ち、神を信じない立場を繰り返し表明した。この発言には、彼の思想的基盤が唯物論にあることが明確に表れている。

時代背景として、冷戦期のソ連では宗教が公的に抑圧される一方で、社会の深層には信仰が根強く残っていた。ゴルバチョフは指導者として宗教政策を部分的に緩和し、教会や信仰の自由をある程度認める方向へ舵を切ったが、それはあくまで政治的配慮であり、彼個人は無神論の立場を崩さなかった。その意味で、この言葉は彼の公私の思想を貫いた姿勢を象徴している。

現代において、この名言は信仰と無信仰の共存を考える手がかりとなる。多様な価値観が交錯する社会では、神を信じるか否かは個人の自由である。ゴルバチョフの言葉は、無神論を掲げながらも政治的には信仰の自由を容認した姿勢を思い起こさせ、異なる立場を認め合うことの重要性を示している。

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