「民主主義とは健全で純粋な空気であり、それなしには社会主義の公共組織は十分に生きた存在となることができない」

ミハイル・ゴルバチョフ
ミハイル・ゴルバチョフ(画像はイメージです)
  • 1931年3月2日~2022年8月30日(91歳没)
  • ソビエト連邦(ロシア)出身
  • 政治家、第8代ソビエト連邦共産党書記長・初代かつ最後のソ連大統領

英文

”Democracy is the wholesome and pure air without which a socialist public organization cannot live a full-blooded life.”

日本語訳

「民主主義とは健全で純粋な空気であり、それなしには社会主義の公共組織は十分に生きた存在となることができない」

解説

この言葉は、ゴルバチョフが社会主義と民主主義の不可分性を強調したものとして重要である。従来のソ連体制では、社会主義はしばしば独裁的な統制と結びつけられてきたが、ゴルバチョフはその関係を否定し、民主主義こそが社会主義を活性化させる基盤であると述べた。この発想は彼の改革政策「グラスノスチ(情報公開)」や「ペレストロイカ(改革)」に直結している。

歴史的背景として、1980年代のソ連は硬直した一党独裁と停滞した経済により行き詰まっていた。ゴルバチョフは民主化を進めることで、社会主義を現代化し延命させようと試みた。しかし、結果としてその改革は体制の自壊を促し、ソ連崩壊へとつながった。この言葉は、彼の理想と現実の乖離を象徴しているとも言える。

現代において、この名言は権威主義的体制と民主的価値の関係を考える手がかりを与える。どのような政治体制であれ、民主主義の欠如は組織を硬直させ、やがて衰退させる。ゴルバチョフの言葉は、自由な議論と透明性こそが社会や国家の生命力を維持するという普遍的な真理を提示している。

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