「アメリカの一部の人々は、我々の関係という構造に釘を打ち込み、その頭を切り落としている。だからソ連は歯を使ってそれを引き抜かなければならない」

- 1931年3月2日~2022年8月30日(91歳没)
- ソビエト連邦(ロシア)出身
- 政治家、第8代ソビエト連邦共産党書記長・初代かつ最後のソ連大統領
英文
”Certain people in the United States are driving nails into this structure of our relationship, then cutting off the heads. So the Soviets must use their teeth to pull them out.”
日本語訳
「アメリカの一部の人々は、我々の関係という構造に釘を打ち込み、その頭を切り落としている。だからソ連は歯を使ってそれを引き抜かなければならない」
解説
この発言は米ソ冷戦期の緊張関係を象徴している。ゴルバチョフは、アメリカ側の一部勢力が両国関係を損なおうとしていることを、「釘を打ち込む」という比喩で表現した。そして、釘の頭を切られることで、ソ連は通常の道具を使えず、「歯で抜かなければならない」という困難な立場に追い込まれていると訴えたのである。
この言葉の背景には、軍拡競争や外交上の摩擦がある。特に冷戦後期には、アメリカの強硬派がソ連の改革や融和政策を懐疑的に捉え、関係改善の障害となった。ゴルバチョフは「ペレストロイカ」と「グラスノスチ」を進める中で、関係を良好に保つ努力をしていたが、それが容易でなかったことを示している。
現代への応用として、この比喩は国際関係や組織間の信頼構築の難しさを考える上で有益である。小さな行為でも関係を大きく傷つけることがあり、その修復には相手に過酷な負担を強いることになる。今日の外交やビジネスでも、信頼を損なう行為は容易だが、その回復は困難であるという教訓を読み取ることができる。
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