「なぜか私たちは、自分たちがただの肉と血と骨にすぎないと誤った考えに至ってしまった。そしてその結果、価値を物質的なものに向けるようになってしまった」

- 1928年4月4日~2014年5月28日(86歳没)
- アメリカ合衆国出身
- 詩人、作家、歌手、舞台俳優、公民権運動活動家
英文
”Somehow, we have come to the erroneous belief that we are all but flesh, blood, and bones, and that’s all. So we direct our values to material things.”
日本語訳
「なぜか私たちは、自分たちがただの肉と血と骨にすぎないと誤った考えに至ってしまった。そしてその結果、価値を物質的なものに向けるようになってしまった」
解説
この言葉は、マヤ・アンジェロウが人間存在の本質を物質に限定してしまう近代社会の偏りを批判したものである。人は身体的な存在であると同時に、精神、感情、想像力といった非物質的な側面を持つにもかかわらず、それを軽視することが大きな問題であると指摘している。
歴史的に見れば、20世紀以降の消費社会や資本主義の拡大は、人間の価値を経済的成功や所有物に結びつける傾向を強めた。アンジェロウはその流れに抗して、魂や精神の豊かさこそが人間を人間たらしめるものであると説いている。
現代においても、この指摘は鋭い。物質的成功を追うあまり、自己の内面や他者とのつながりを見失うことが多いからである。アンジェロウの言葉は、人間の価値を物質的な尺度ではなく、精神的・倫理的な観点から見直す必要を私たちに思い起こさせているのである。
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