「料理本やレシピを書くのはとても退屈です。私はもともと分量をきちんと量るタイプではないからです。でも本を書くとなると、すべてを量らなければなりません」

マヤ・アンジェロウ(画像はイメージです)
マヤ・アンジェロウ(画像はイメージです)
  • 1928年4月4日~2014年5月28日(86歳没)
  • アメリカ合衆国出身
  • 詩人、作家、歌手、舞台俳優、公民権運動活動家

英文

“It’s so tedious writing cookbooks or writing the recipes because I’ve never been much of a measurer. But to write a book, you have to measure everything.”

日本語訳

「料理本やレシピを書くのはとても退屈です。私はもともと分量をきちんと量るタイプではないからです。でも本を書くとなると、すべてを量らなければなりません」

解説

この言葉は、アンジェロウが創作の自由さと実用的な執筆の違いを語ったものである。彼女にとって詩や散文は感覚やリズムに基づく自由な表現であるのに対し、レシピは正確さを要求される作業であった。そのため「量る」という行為が、創造性を制限するものとして感じられたのである。

背景として、アンジェロウは実際に料理本を出版している。彼女は料理を愛していたが、創作活動の延長としての料理と、出版物としての料理本執筆には大きな隔たりがあった。ここでの「退屈さ」とは、料理そのものではなく、自由な表現を数値に落とし込む作業の煩雑さを指している。

現代においても、芸術的な活動と実務的な記録との間にはギャップがある。例えば、音楽家が即興を楽しんでも楽譜に起こすのを苦労するように、創造性を形式に合わせるには労力が必要である。アンジェロウの言葉は、創作と実用の両立の難しさをユーモラスに示している。

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