「私は賢い人々に感謝しています。それは教育を受けたことを意味しませんし、知的であることを意味しません。本当に賢いということです。黒人の年配の人々が『母の知恵(マザーウィット)』と呼んでいたもの、つまり母親の胎内にいる時から持っている知恵を指します。それこそが頼りにすべきものであり、何が正しいことかを知っているのです」

- 1928年4月4日~2014年5月28日(86歳没)
- アメリカ合衆国出身
- 詩人、作家、歌手、舞台俳優、公民権運動活動家
英文
”I’m grateful to intelligent people. That doesn’t mean educated. That doesn’t mean intellectual. I mean really intelligent. What black old people used to call ‘mother wit’ means intelligence that you had in your mother’s womb. That’s what you rely on. You know what’s right to do.”
日本語訳
「私は賢い人々に感謝しています。それは教育を受けたことを意味しませんし、知的であることを意味しません。本当に賢いということです。黒人の年配の人々が『母の知恵(マザーウィット)』と呼んでいたもの、つまり母親の胎内にいる時から持っている知恵を指します。それこそが頼りにすべきものであり、何が正しいことかを知っているのです」
解説
この言葉は、知性と学歴や知識との違いを強調している。アンジェロウが重視するのは学校教育や知識の蓄積ではなく、人間が本来的に持つ直感的な知恵である。黒人コミュニティで使われた「mother wit(母の知恵)」という表現は、生まれながらに備わる生活の知恵や道徳的判断力を意味する。
この視点は、社会的に不利な立場に置かれてきた黒人の人々が、形式的な教育を受ける機会が制限されていた歴史的背景とも関わっている。教育がなくとも、人間は正しいことを本能的に理解し、善悪を見極める力を持つという考えは、抑圧された状況下での生き抜く力を肯定するものでもあった。
現代においても、アンジェロウの言葉は重要な教訓を与える。資格や学歴だけで人を判断するのではなく、人間としての本質的な知恵や直感を尊ぶ姿勢が求められている。これは人間関係や社会判断において、形式ではなく誠実さと直感的な正しさを重視すべきであるという普遍的な真理を示している。
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