「私は私たちがまだとても無垢であると信じます。人類という種はまだとても無垢であり、殺されようとしている人でさえ、殺人者が最後に喉を締め上げるその直前に、思いやりを示して甘い一杯の水を与えてくれると信じてしまうのです」

マヤ・アンジェロウ(画像はイメージです)
マヤ・アンジェロウ(画像はイメージです)
  • 1928年4月4日~2014年5月28日(86歳没)
  • アメリカ合衆国出身
  • 詩人、作家、歌手、舞台俳優、公民権運動活動家

英文

”I believe we are still so innocent. The species are still so innocent that a person who is apt to be murdered believes that the murderer, just before he puts the final wrench on his throat, will have enough compassion to give him one sweet cup of water.”

日本語訳

「私は私たちがまだとても無垢であると信じます。人類という種はまだとても無垢であり、殺されようとしている人でさえ、殺人者が最後に喉を締め上げるその直前に、思いやりを示して甘い一杯の水を与えてくれると信じてしまうのです」

出典

出典不詳(編集中)

解説

この言葉は、人間の根本的な無垢さと、極限状況においても他者の善意を信じてしまう心を表現している。人間は歴史的に暴力や残酷さを繰り返してきたが、それでもなお他者に慈悲を期待してしまうという矛盾を鋭く突いている。アンジェロウはここで、人類が文明を築いたにもかかわらず、精神的には未熟な無垢さを抱え続けていることを指摘している。

この発言の背景には、アフリカ系アメリカ人として経験した差別や不正義の現実があると考えられる。暴力や不当な扱いを受ける中でも、人はなおも加害者の中に人間性や同情を期待する。この構図は、被害者の弱さではなく、むしろ人間に備わる希望と信頼のしぶとさを映し出しているともいえる。

現代社会でも、この視点は重要である。戦争、差別、虐待といった深刻な状況に直面する人々は、それでも他者の良心に望みを託すことがある。つまりこの名言は、人間の無垢さが悲劇を生むと同時に、未来への希望をつなぐ力でもあることを示しているのである。

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