「自分の歴史を語るものを大切に守りなさい。奴隷制の時代には、誰が読み書きできたり、何かを残したりすることができたでしょうか。自分の物語を誰かに伝えることができるという力はとても重要です。それは『私はここにいた。明日には売られてしまうかもしれない。けれど、あなたは私がここにいたことを知っている』と言うことなのです」

マヤ・アンジェロウ(画像はイメージです)
マヤ・アンジェロウ(画像はイメージです)
  • 1928年4月4日~2014年5月28日(86歳没)
  • アメリカ合衆国出身
  • 詩人、作家、歌手、舞台俳優、公民権運動活動家

英文

”Hold those things that tell your history and protect them. During slavery, who was able to read or write or keep anything? The ability to have somebody to tell your story to is so important. It says: ‘I was here. I may be sold tomorrow. But you know I was here.’”

日本語訳

「自分の歴史を語るものを大切に守りなさい。奴隷制の時代には、誰が読み書きできたり、何かを残したりすることができたでしょうか。自分の物語を誰かに伝えることができるという力はとても重要です。それは『私はここにいた。明日には売られてしまうかもしれない。けれど、あなたは私がここにいたことを知っている』と言うことなのです」

解説

この言葉は、マヤ・アンジェロウが歴史を記録し、語り継ぐことの重要性を強調したものである。特に奴隷制時代、黒人は読み書きや財産の保持を禁止され、個人の歴史や声を残すことがほとんど不可能であった。だからこそ、物語を語り、誰かに伝えることが自分の存在を証明する唯一の手段であった。

アンジェロウ自身も、自分の文学活動を通じて黒人の歴史や個人の体験を記録し、「声を奪われた人々に代わって語る」役割を担った。彼女の言葉には、抑圧された人々の生存証明としての物語の力が込められている。

現代においても、この言葉は大きな意味を持つ。社会において見過ごされやすい少数派や弱者の声は、記録や語り継ぎによって初めて未来へと届く。アンジェロウの言葉は、自分の歴史を守り、語ることが人間の尊厳を保つ行為であることを私たちに強く教えているのである。

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