「長所ばかり見て短所をまったく見ないということではいけないだろうけれども、主として長所を見て、その長所を伸ばしていくように心がける。長所に七分、短所に三分といった目の向け方をしていくことが大事だと思う」

松下幸之助(画像はイメージです)
松下幸之助(画像はイメージです)
  • 1894年11月27日~1989年4月27日(94歳没)
  • 日本出身
  • 実業家、発明家、パナソニック(松下電器産業)創業者、「経営の神様」

原文

「長所ばかり見て短所をまったく見ないということではいけないだろうけれども、主として長所を見て、その長所を伸ばしていくように心がける。長所に七分、短所に三分といった目の向け方をしていくことが大事だと思う」

出典

松下幸之助 経営語録

解説

この言葉は、人の評価や育成において「長所重視」の姿勢を示している。短所を完全に無視するのではなく、全体の七割を長所に注目し、三割を短所に向けるようなバランスが望ましいという考えである。人は誰しも欠点を持つが、それ以上に強みを伸ばすことで、その人らしい力を十分に発揮できる。

松下幸之助は、経営者として人材育成に携わる中で、短所ばかりを見ては人の意欲を損ない、成長の機会を奪うことを理解していた。長所に目を向け、そこを伸ばすことが本人の自信を育て、組織全体の成果につながると考えていた。短所への対処は必要最小限にとどめ、長所を中心に据えることが、人を生かすための知恵であった。

現代社会でも、この考えは教育や人材マネジメントに通用する。短所を矯正するばかりではなく、長所を発見し、活かすことで人は成長する。例えば職場では、社員の得意分野に合った役割を与えることで生産性が高まり、教育の場では、子どもの個性を尊重して伸ばすことで自信が育つ。つまり「長所七分、短所三分」の姿勢こそが、人を生かし、社会を活性化させる鍵となるのである。

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