「死を賛美することは異常な考えでありますが、そうでなくて、真理に立脚し、自然の理法にもとづいて従容として死に赴く死生観をもたなければならない」

- 1894年11月27日~1989年4月27日(94歳没)
- 日本出身
- 実業家、発明家、パナソニック(松下電器産業)創業者、「経営の神様」
原文
「死を賛美することは異常な考えでありますが、そうでなくて、真理に立脚し、自然の理法にもとづいて従容として死に赴く死生観をもたなければならない」
出典
松下幸之助の哲学
解説
この言葉は、死をどのように受けとめるかという人生観を示している。死を賛美するのは不自然であり誤りであるが、死を避けて恐れるばかりではなく、真理と自然の理法に従って静かに受け入れる姿勢、すなわち「従容として死に赴く」死生観が必要だと説いている。生と死は表裏一体であり、死を理解することが生をより充実させる基盤となる。
松下幸之助は、経営者として日々変化と挑戦に向き合いながらも、人生の根源的な問題として「生死」を深く考えた。死を否定したり恐れるのではなく、自然の理に従うものとして静かに受け入れることは、人間にとって大きな安心と覚悟をもたらす。この死生観があるからこそ、日々の生を真剣に、かつ力強く生き抜くことができると考えていたのである。
現代社会においても、この思想は大きな意味を持つ。死をタブー視するのではなく、自然な営みとして受け入れることで、生き方そのものが豊かになる。医療や福祉の現場でも「死生観」は重要なテーマであり、恐怖や否定ではなく、自然の理に従った穏やかな受容が人間らしい生を支える。すなわち、死をどう見るかが、生をどう生きるかを決めるのである。
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