「悪い年は必ずしも悲観する年ではない、それは新たに出発するところのめでたい年である」

- 1894年11月27日~1989年4月27日(94歳没)
- 日本出身
- 実業家、発明家、パナソニック(松下電器産業)創業者、「経営の神様」
原文
「悪い年は必ずしも悲観する年ではない、それは新たに出発するところのめでたい年である」
出典
松下幸之助発言集 第25巻
解説
この言葉は、困難や不遇の年を単なる不幸と捉えるのではなく、新たな出発の契機と見るべきだという前向きな人生観を示している。松下幸之助は、逆境に直面しても悲観せず、それを転機として受け止める姿勢を強調しているのである。つまり、悪い年こそ次の成長や飛躍への準備期間と解釈すれば、希望を持って未来に向かうことができるという教えである。
時代背景として、松下は経済恐慌や戦後の混乱など、多くの「悪い年」を経験した。そのたびに彼は事業の方針を見直し、新しい挑戦を始める契機とした。たとえば昭和恐慌の際には、大衆に手の届く価格の商品を提供するという方向性を打ち出し、それが後の発展につながった。ここには、逆境を成長の糧とする柔軟な経営哲学が表れている。
現代においても、この考えは普遍的である。経済不況や社会の変化、個人の失敗や挫折は避けられないが、それを悲観的に捉えるか、新しい挑戦の始まりと見るかで、その後の歩みは大きく変わる。たとえばキャリアの転機や事業の方向転換も、一見「悪い年」に見えて実は新しい可能性を開く好機となる。名言は、逆境を出発点とする積極的な姿勢を私たちに促しているのである。
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