「せっかくの九九パーセントの貴重な成果も、残り一パーセントの止めがしっかりと刺されていなかったら、それは初めからなきに等しい。もうちょっと念を入れておいたら、もう少しの心くばりがあったならーー後悔することばかりである」

- 1894年11月27日~1989年4月27日(94歳没)
- 日本出身
- 実業家、発明家、パナソニック(松下電器産業)創業者、「経営の神様」
原文
「せっかくの九九パーセントの貴重な成果も、残り一パーセントの止めがしっかりと刺されていなかったら、それは初めからなきに等しい。もうちょっと念を入れておいたら、もう少しの心くばりがあったならーー後悔することばかりである」
出典
道をひらく
解説
この言葉は、物事は最後の一点をおろそかにすれば全体が無に帰するという教えである。どれほどの努力を積み重ねても、最後の詰めが甘ければ成果は台無しになる。松下幸之助は、ほんのわずかな心くばりや念入りさが成功を決定づけると強調し、そこを欠いたときに生じる後悔の大きさを警告している。
背景には、松下が製品づくりや経営において「詰めの甘さは信用を失う」ことを痛感していた経験がある。商品の検品や取引の最終確認といった最後の仕上げを怠れば、積み上げてきた信用を失う。彼は、その1%こそが全体を活かす生命線であり、疎かにしてはならないと考えた。
現代においても、この教えは大きな意味を持つ。例えば、システム開発において最後のテストを怠れば不具合が大きな損害を招く。ビジネス文書やプレゼンも、細部の確認不足が信用を損ねる要因となる。つまり、最後の1%にこそ最大の価値が宿り、それを徹底する姿勢が成功と信頼を守る鍵なのである。
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