メアリ・ウルストンクラフト

メアリ・ウルストンクラフト(画像はイメージです)
  • 1759年4月27日~1797年9月10日(38歳没)
  • イギリス出身
  • 作家、哲学者

人物像と評価

メアリ・ウルストンクラフト(Mary Wollstonecraft)は、イギリスの作家・思想家であり、近代フェミニズムの先駆者とされる人物である。

代表作『女性の権利の擁護』において、女性が教育と理性を持つ存在として平等に扱われるべきだと主張し、当時の社会規範に強い衝撃を与えた。

また、小説や教育論を通じて女性の自立を訴え、娘であるメアリ・シェリー(『フランケンシュタイン』の著者)にも思想的影響を残した。

一方で、彼女の急進的思想は同時代には過激とみなされ、個人的生活、とくに自由恋愛的な生き方は批判を招いた。

しかしその理念は後の女性解放運動に大きな影響を及ぼし、ジェンダー平等思想の原点として再評価されている。

彼女は理性と自由を掲げ、女性の人権を擁護した先駆的思想家として歴史に刻まれている。

名言

  1. 「社会において性別の区別が混同されることを切に望みます。ただし愛が行動をかたちづくる場面を除いてです」
  2. 「始まりはいつも今日です」
  3. 「自らの理性の働きによって生じたものでない徳を持つ存在を徳あると呼ぶのは、実際には茶番です」
  4. 「女性は現在の瞬間を楽しむ傾向によって堕落し、ついには自らが努力して獲得するに足るだけの徳を持たない自由を軽蔑するようになります」
  5. 「私は男性を仲間として愛します。しかし彼の王権が本物であれ僭称であれ、それが私に及ぶことはありません。もしもある個人の理性が私の敬意を求めるなら、そのとき私が服従するのは理性であって、人そのものではありません」
  6. 「女性は感情を鎮めるのに十分な仕事を与えられることがほとんどなく、ささいな心配事や虚しい追い求めに心身の力をすり減らしてしまい、結果として自然に感覚の対象にすぎない存在となってしまいます」
  7. 「どの時代にもすべてを押し流すような大衆の意見の流れがあり、それがあたかもその世紀に家族的な特徴を与えてきました」