「正直に言えば、私は虎も木も石も、あらゆるものが何らかの形で感覚を持っていると信じています。たとえば、私が石を何気なく蹴るところをあなたは決して見ないでしょう」

メアリー・オリバー(画像はイメージです)
メアリー・オリバー(画像はイメージです)
  • 1935年9月10日~2019年1月17日(83歳没)
  • アメリカ合衆国出身
  • 詩人、作家、ピュリッツァー賞受賞者

英文

”To tell you the truth, I believe everything – tigers, trees, stones – are sentient in one way or another. You’d never catch me idly kicking a stone, for example.”

日本語訳

「正直に言えば、私は虎も木も石も、あらゆるものが何らかの形で感覚を持っていると信じています。たとえば、私が石を何気なく蹴るところをあなたは決して見ないでしょう」

解説

この言葉は、存在するすべてのものに生命的な感覚を認める世界観を示している。動物だけでなく植物や無生物にまで感覚や意識の一端を認めることは、自然と人間を切り離すのではなく、世界全体を相互に結びついた存在として捉える姿勢を表している。石を無造作に蹴らないという態度は、その敬意の具体的な表れである。

メアリー・オリバーの詩には、自然界のあらゆる存在に魂のようなものを感じ取り、それを言葉にする視点が貫かれている。彼女にとって自然は単なる背景ではなく、人間と対等に交流する存在であった。この思想はアニミズム的でもあり、詩を通して世界をより広く、深く見るまなざしを育てている。

現代においても、この考えは環境問題や倫理の面で重要な意味を持つ。人間中心主義を越えて、すべての存在に価値や尊厳を見いだす視点は、自然保護や持続可能な社会の基盤となる。この名言は、自然や物質世界を「利用する対象」ではなく「共に生きる存在」として見ることの大切さを教えているのである。

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