「動物たちは良い一日や良い狩りを称えます。渇いていれば雨を称えます。それが祈りです。彼らは無意識に生きているのではなく、ただそれを語る言語を持たないだけです。しかし彼らは訪れる良いことに感謝しています」

- 1935年9月10日~2019年1月17日(83歳没)
- アメリカ合衆国出身
- 詩人、作家、ピュリッツァー賞受賞者
英文
”Animals praise a good day, a good hunt. They praise rain if they’re thirsty. That’s prayer. They don’t live an unconscious life, they simply have no language to talk about these things. But they are grateful for the good things that come along.”
日本語訳
「動物たちは良い一日や良い狩りを称えます。渇いていれば雨を称えます。それが祈りです。彼らは無意識に生きているのではなく、ただそれを語る言語を持たないだけです。しかし彼らは訪れる良いことに感謝しています」
解説
この言葉は、祈りと感謝の本質を動物の生き方に重ねて捉えた視点を示している。祈りを人間特有の宗教的行為ではなく、生きることに対する素朴な感謝の表現として理解しているのである。動物が良い日や雨を喜ぶ姿は、言語を持たない祈りそのものであり、そこに生命の根源的な敬虔さが表れている。
メアリー・オリバーは自然の観察を通して、動物たちを単なる本能的な存在ではなく、世界と調和して生きる存在として描いた。彼女の詩における祈りはしばしば宗教的儀礼を超え、自然や生命への純粋な感謝として表現される。この言葉もまた、動物の生を通して人間に「祈るとは何か」を問い直している。
現代においても、この視点は示唆的である。祈りや感謝を特定の宗教に限定するのではなく、日常の中で小さな喜びに感謝する行為そのものが祈りであると理解できる。例えば、朝の光や雨の恵みを感じる瞬間は、人間にとっても祈りに等しい行為である。この名言は、祈りをより広く普遍的な感謝の姿として再定義しているのである。
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