「マディソン・スクエア・ガーデンで行われた大統領の誕生日集会に出演してほしいと言われたとき、とても光栄に思いました。私が『ハッピーバースデー』を歌うために登場したとき、会場全体が静まり返って、まるでスリップでもはみ出しているんじゃないかって思うほどでした。私は心の中で『どうしよう、もし声が出なかったら!』とさえ思いました」

マリリン・モンローの名言
マリリン・モンローの名言
  • 1926年6月1日~1962年8月5日
  • アメリカ合衆国出身
  • 女優、歌手、モデル
  • 1950年代を代表するセックスシンボルとして世界的な人気を誇り、『七年目の浮気』『お熱いのがお好き』などで知られる。その華やかな魅力と謎めいた私生活により、死後もなおポップカルチャーの象徴として語り継がれている。

英文

“I was honoured when they asked me to appear at the president’s birthday rally in Madison Square Garden. There was like a hush over the whole place when I came on to sing ‘Happy Birthday,’ like if I had been wearing a slip, I would have thought it was showing or something. I thought, ‘Oh, my gosh, what if no sound comes out!'”

日本語訳

「マディソン・スクエア・ガーデンで行われた大統領の誕生日集会に出演してほしいと言われたとき、とても光栄に思いました。私が『ハッピーバースデー』を歌うために登場したとき、会場全体が静まり返って、まるでスリップでもはみ出しているんじゃないかって思うほどでした。私は心の中で『どうしよう、もし声が出なかったら!』とさえ思いました」

解説

この言葉は、歴史的な場面に立った瞬間の緊張感と、不安、そして人間的な内面の揺れを極めて率直に語っている。発言者は、大勢の注目を集める中で、称賛と光栄の裏にあるプレッシャーと自己疑念を抱えていたことを明かしている。「スリップが見えているんじゃないか」という比喩は、自分が無防備にさらされているような感覚を象徴しており、その場の張り詰めた空気を生々しく伝えている。

マリリン・モンローが1962年にジョン・F・ケネディ大統領の誕生日イベントで披露した「Happy Birthday」は、歴史的な瞬間として記憶されているが、本人にとっては名誉と同時に恐怖が入り混じった非常に緊張感のある経験であった。この名言は、華やかな舞台の裏で、スターであっても感じるプレッシャーと脆さ、そして舞台に立つ者の真剣な心の動きを克明に描き出している。

現代においても、人前に立つことへの不安や、「完璧であらねばならない」という期待との戦いは多くの人が共感できるテーマである。この言葉は、緊張すること、怖れることを隠さずに語ること自体が勇気であり、それもまたプロフェッショナルの姿であることを教えてくれる。名声の裏にある「人間」としてのモンローの姿が、静かに、しかし印象的に浮かび上がる名言である。

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