「真実を明らかにすることよりも、誤りをあげつらうことに躍起になる、サディスティックな科学者もいるのです」

- 1867年11月7日~1934年7月4日
- ポーランド出身(後にフランスで活動)
- 物理学者、化学者、教育者
英文
“There are sadistic scientists who hurry to hunt down errors instead of establishing the truth.”
日本語訳
「真実を明らかにすることよりも、誤りをあげつらうことに躍起になる、サディスティックな科学者もいるのです」
解説
この言葉は、科学の本質が「真実の追求」であるにもかかわらず、それを見失い「他者の誤りを攻撃すること」に執着する人々への批判である。マリー・キュリーは、誤りの指摘が目的化されることで、科学的精神そのものが歪められる危険性を強く意識していた。批判のための批判ではなく、真理に至るための建設的な議論こそが本質であるという姿勢が読み取れる。
この発言の背景には、彼女自身が女性科学者として幾度も偏見や嫉妬の中傷を受けてきた体験があると考えられる。科学の世界においても、人格攻撃や名誉を損なう目的で行われる批判は、進歩の妨げとなる。この言葉は、科学者の倫理と態度に対する深い洞察と警告である。
現代でも、SNSや学術界での炎上や過剰批判が問題となっている中で、「真実のための科学」から逸脱するリスクは常に存在する。マリーのこの一言は、科学者や知識人がいかに謙虚で、誠実な動機に立脚すべきかを示す、時代を超えたメッセージである。
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