「私は、普段着ている一着の服しか持っていません。もしご親切にドレスをくださるのでしたら、どうか実用的で地味なものでお願いします。後でそのまま研究室に行けるようにしたいのです」

マリ・キュリーの名言・格言・警句(画像はイメージです)
  • 1867年11月7日~1934年7月4日
  • ポーランド出身(後にフランスで活動)
  • 物理学者、化学者、教育者

英文

“I have no dress except the one I wear every day. If you are going to be kind enough to give me one, please let it be practical and dark so that I can put it on afterwards to go to the laboratory.”

日本語訳

「私は、普段着ている一着の服しか持っていません。もしご親切にドレスをくださるのでしたら、どうか実用的で地味なものでお願いします。後でそのまま研究室に行けるようにしたいのです」

解説

この言葉は、マリー・キュリーの質素さと、科学に対する徹底した献身の精神を象徴的に表している。ノーベル賞の授賞式に際し、晴れの舞台にふさわしい衣装の話題においてさえ、彼女は装いではなく研究を最優先に考えていた。その姿勢は、科学者としての実直さと、虚飾を排する哲学を示しており、彼女の人間性を深く物語っている。

当時、ノーベル賞受賞という出来事は一大社会的名誉であり、華やかな衣装が当然視される中で、あえて「実験室に行ける服を」と求めた彼女の言葉は、社会的虚栄よりも職務を重んじる信念の表れであった。これは、科学に対する真摯な姿勢と、功名心から距離を置くストイックな生き方を象徴する逸話として知られている。

この言葉は、現代においても本質を見失わず、誠実に物事と向き合うことの重要性を教えてくれる。肩書きや外見よりも、日々の行動と目的への忠実さこそが真の価値を生むというメッセージは、時代を超えて響く。学びや仕事の動機を問い直す上で、深い示唆を与える一言である。

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