「英国病を社会主義で治そうとするのは、白血病をヒルで治そうとするようなものです」

- 1925年10月13日~2013年4月8日
- イギリス出身
- 政治家、弁護士、化学者
英文
“To cure the British disease with socialism was like trying to cure leukaemia with leeches.”
日本語訳
「英国病を社会主義で治そうとするのは、白血病をヒルで治そうとするようなものです」
解説
この言葉は、1970年代の英国が直面していた深刻な経済停滞と社会の硬直化――いわゆる「英国病」――に対して、サッチャーが社会主義的政策では解決できないと強く批判した比喩表現である。「白血病」と「ヒル治療」の対比は、複雑で深刻な問題に対して時代遅れで効果のない手段を使う愚かさを痛烈に描き出している。
「英国病」とは、過剰な福祉支出、非効率な国営企業、強大な労働組合、低い労働生産性などが複合的に絡み合い、国家としての競争力が著しく低下していた状況を指す。マーガレット・サッチャーは、社会主義的な再分配や国有化ではこの病状を悪化させるだけだと考え、自由市場経済への転換、小さな政府、規制緩和などを通じて抜本的な改革を断行した。
この名言は現代においても、深刻な問題に対して時代錯誤な「優しさ」や「一時しのぎの手当て」で応じることの危険性を鋭く指摘している。本質を見極め、時には痛みを伴う改革に踏み込む勇気がなければ、真の回復はあり得ないという厳しい現実認識を伝える名言であり、サッチャーの政治哲学の核心を象徴する言葉でもある。
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