「社会というものは存在しません。存在するのは個々の男女と家族です」

マーガレット・サッチャーの名言・格言・警句(画像はイメージです)
マーガレット・サッチャーの名言・格言・警句(画像はイメージです)
  • 1925年10月13日~2013年4月8日
  • イギリス出身
  • 政治家、弁護士、化学者

英文

“There is no such thing as society: there are individual men and women, and there are families.”

日本語訳

「社会というものは存在しません。存在するのは個々の男女と家族です」

解説

この言葉は、個人主義と責任の重要性を強調する思想を端的に表現している。ここで言う「社会が存在しない」とは、抽象的な存在としての「社会」に責任を転嫁すべきではないという意味である。すなわち、問題や課題に対処すべきは、「社会」という曖昧な存在ではなく、現実に行動する個人と家族であるという立場を示している。

この発言は1987年、サッチャーが雑誌インタビューで行ったものであり、福祉国家に依存する傾向への批判として語られた。当時のイギリスは高失業率や経済停滞に直面しており、政府の役割と市民の自立のバランスが問われていた。サッチャーは、個々人が自らの選択と責任を引き受けることこそが、社会全体の健全性を支えるという信念を持っていた。

現代においてもこの名言は、責任の所在や自立の意味を考える上で示唆的である。政治や経済の混乱が「社会のせい」にされがちな時代において、自分自身と身近な家族の中に行動と変革の出発点があるという視点は、問題解決に向けた実践的な態度を促す。抽象的な責任ではなく、具体的な関係と行動に目を向けることの重要性を説いている。

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