「経済的自由がなければ、真の自由はあり得ません」

- 1925年10月13日~2013年4月8日
- イギリス出身
- 政治家、弁護士、化学者
英文
“There can be no liberty unless there is economic liberty.”
日本語訳
「経済的自由がなければ、真の自由はあり得ません」
解説
この言葉は、自由の本質は経済的自立に支えられているというマーガレット・サッチャーの政治哲学を端的に表している。彼女は、言論や信教の自由といった形式的な自由だけでは不十分であり、個人が自らの生活を自分で選択し、支配できるだけの経済的手段を持つことこそが、実質的な自由の前提条件であると考えていた。
この名言は、社会主義的な再分配や政府依存型の福祉政策への批判とも重なる。サッチャーは、国家に依存することで保障される「受け身の自由」ではなく、自らの力で築きあげる「能動的な自由」を理想とし、それを可能にするのが経済的自由――すなわち労働の自由、財産の保有、選択の自由、市場競争の機会であると主張した。
現代社会でも、経済格差や生活保護、ベーシックインカムといった議論の中で、自由の質と条件が問われ続けている。この名言は、「自由」とは単なる権利ではなく、それを実現するための現実的な手段が伴わなければ無意味であるという本質的な問いを提示する。サッチャーの信念に基づいたこの言葉は、自立こそが真の自由の礎であるという強いメッセージを現代にも響かせている。
感想はコメント欄へ
この名言に触れて、あなたの感想や名言に関する話などを是非コメント欄に書いてみませんか?
申し込む
0 Comments
最も古い