「女性の権利をめぐる戦いは、おおむね勝利を収めました」

- 1925年10月13日~2013年4月8日
- イギリス出身
- 政治家、弁護士、化学者
英文
“The battle for women’s rights has been largely won.”
日本語訳
「女性の権利をめぐる戦いは、おおむね勝利を収めました」
解説
この言葉は、女性の社会的地位向上がすでに大きな成果を上げているという、マーガレット・サッチャーの現実認識を表している。彼女は英国初の女性首相として、自らが「女性でもトップに立てる」ことを体現した存在であり、その立場から、過去の運動の成果を評価しつつ、もはや「女性であること」を理由に差別される時代ではないという信念を示している。
ただしこの発言には、サッチャー自身がフェミニズム運動から距離を置いていた背景も関係している。彼女はしばしば、女性の権利を主張するのではなく、性別ではなく能力と努力によって認められるべきだという個人主義的立場を取った。つまり、社会制度を変えるよりも、一人ひとりが自らの力で道を切り開くべきだという思想に基づいていた。
この名言は現代においても、権利獲得の「到達点」と「これから」の境界をどう見るかという重要な問題提起である。地域や分野によって課題は残っているが、過去の闘争の成果を認めると同時に、それをどう発展させるかを考える出発点となる。サッチャーのこの言葉は、達成された自由の価値と、それを活かす個人の責任について深く考えさせる。
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