「普遍的な自然が、どの人にもどの時にも与えるものは、その時その人にとって最善のものである」
- 121年4月26日~180年3月17日
- ローマ帝国
- ローマ皇帝
- ストア派哲学の影響を受け、また『自省録』を著し、哲学的指導者として理想的な統治を実践し、後に五賢帝と評された
英文
“Whatever the universal nature assigns to any man at any time is for the good of that man at that time.”
日本語訳
「普遍的な自然が、どの人にもどの時にも与えるものは、その時その人にとって最善のものである」
解説
この名言は、宇宙の摂理に基づいて起こるすべての出来事を受け入れ、それを善と見なすことの重要性を説いている。マルクス・アウレリウスは、ストア哲学における自然との調和の理念に基づき、宇宙の秩序は理性的であり、個々の出来事はすべてその人にとって意味があるものとして与えられると考えた。この言葉は、困難や予期せぬ出来事をも含めて、それがもたらす学びや成長の機会を認識する心構えを示している。
「普遍的な自然が与えるもの」という表現は、宇宙や自然の法則に従うことが人間の理性に適う生き方であることを示唆している。また、「その時その人にとって最善のもの」という考え方は、外的な出来事を善悪で判断するのではなく、それが自分にどのような成長や徳をもたらすかに注目するべきだというストア派の哲学を反映している。
現代では、この名言は不確実な状況や困難に対処する際の励ましとして役立つ。たとえば、逆境や失敗に直面したとき、それを単なる不運としてではなく、自分を成長させるための自然からの贈り物として受け入れる視点を持つことで、ポジティブな行動を選択できる。また、この考え方は、外部の状況に振り回されることなく、内面的な平穏を保つための実践的な指針となる。この名言は、宇宙の秩序を信じ、それに調和した生き方をすることで、どのような状況でも最善を見出す哲学的な教えを提供している。
感想はコメント欄へ
この名言に触れて、あなたの感想や名言に関する話などを是非コメント欄に書いてみませんか?