「持っていないものに心を奪われるのではなく、すでに持っているものに心を向けよ」
- 121年4月26日~180年3月17日
- ローマ帝国
- ローマ皇帝
- ストア派哲学の影響を受け、また『自省録』を著し、哲学的指導者として理想的な統治を実践し、後に五賢帝と評された
英文
“Let not your mind run on what you lack as much as on what you have already.”
日本語訳
「持っていないものに心を奪われるのではなく、すでに持っているものに心を向けよ」
解説
この名言は、感謝と満足の重要性を説いている。マルクス・アウレリウスは、ストア哲学に基づき、外的な欲望に振り回されず、現在の状況や手にしているものを評価することで、内面的な平穏を保つことを重視した。この言葉は、不足感や渇望ではなく、今あるものへの感謝を通じて人生を豊かにする考え方を示している。
「持っていないものに心を奪われる」という部分は、欲望や欠乏感が人間の苦しみの原因になるという哲学的な洞察を反映している。一方で、「すでに持っているものに心を向けよ」という教えは、満足と感謝が幸福の基盤であることを示している。ストア派の哲学では、外的な所有物や状況ではなく、自分の価値観や理性に基づいた内面的な充足が重要とされる。
現代において、この名言は消費社会や比較の中で苦しむ人々に深い教訓を与える。たとえば、SNSなどで他人の成功や豊かさを目の当たりにしたとき、それにばかり気を取られるのではなく、自分がすでに持っている幸福や資源に目を向けることが大切である。この言葉は、物質的な欲求にとらわれるのではなく、心の豊かさを育むための指針として、現代の生活にも強く響く教えである。
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