「怒りは不誠実であることはできない」

マルクス・アウレリウス
マルクス・アウレリウスの名言
  • 121年4月26日~180年3月17日
  • ローマ帝国
  • ローマ皇帝
  • ストア派哲学の影響を受け、また『自省録』を著し、哲学的指導者として理想的な統治を実践し、後に五賢帝と評された

英文

“Anger cannot be dishonest.”

日本語訳

「怒りは不誠実であることはできない」

解説

この名言は、怒りが人間の感情の中で、偽りのない純粋な表現であることを指摘している。マルクス・アウレリウスは、ストア哲学の観点から怒りを否定的な感情としつつも、その発生そのものは偽ることのない本能的な反応であると理解していた。この言葉は、怒りがしばしば人間の内面的な真実や価値観を浮き彫りにする感情であることを示している。

「怒りは不誠実ではない」という表現は、怒りが感情の一つとして、飾り気のない直截的な反応であることを意味する。ストア派は感情を理性で制御すべきと主張したが、怒りそのものが人間の自然な一部であることも認めている。この名言は、怒りを偽るのではなく、その根底にある原因を見つめ、理性的に対処することを示唆している。

現代において、この言葉は、感情の扱い方を見直すための洞察を提供する。たとえば、怒りが何を引き起こしているのかを深く考え、その背後にある価値観やニーズを理解することで、より建設的な解決策を見つけることができる。怒りが不誠実でないからこそ、それを理性で導き、自分や他者を傷つけない形で表現することが大切だ。この名言は、感情の純粋さを認めつつ、それをコントロールして平穏を保つストア哲学の実践的な教えを伝えている。

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