「民主主義は時にそれ自体が目的のように見えるが、実際には目的に至るための手段にすぎない」

- 1893年12月26日~1976年9月9日
- 中国出身
- 政治家、思想家
英文
”Democracy sometimes looks like an end in itself, but in fact it is merely a means to an end.”
日本語訳
「民主主義は時にそれ自体が目的のように見えるが、実際には目的に至るための手段にすぎない」
解説
この言葉は、毛沢東が民主主義を絶対視せず、革命や社会主義建設のための手段と捉えた立場を示している。彼にとって民主主義は価値ある制度ではあるが、それ自体が究極目標ではなく、社会主義体制を樹立し人民を解放するための過程に過ぎなかった。ここには、民主主義を形式よりも内容で評価する毛沢東の現実主義的な視点が表れている。
背景として、中国共産党は「新民主主義革命」という方針を掲げ、帝国主義や封建主義を打倒した後、一定の段階においては広範な階層を巻き込む民主主義を実施した。しかしそれは永続する体制ではなく、最終的には社会主義に移行するための過渡的段階と位置づけられた。このため、民主主義は「目的」ではなく「手段」として理解されたのである。
現代においても、この言葉は制度や理念を絶対化せず、最終的な目的に照らして位置づける姿勢を考えさせる。たとえば、企業や組織における合議制や多数決も、それ自体が目的ではなく、最適な決定を導くための手段であるべきだ。毛沢東の言葉は、民主主義を神聖視するのではなく、それをどのように使い、どこへ導くかが重要であるという視点を提示している。
感想はコメント欄へ
この名言に触れて、あなたの感想や名言に関する話などを是非コメント欄に書いてみませんか?
「毛沢東」の前後の名言へ
申し込む
0 Comments
最も古い