「革命は中核に依拠する。これを最もよく知っているのは、権力を握るブルジョワ派と過ちを犯した権力派である。彼らの周辺組織は、ただ火に油を注ぐにすぎない」

- 1893年12月26日~1976年9月9日
- 中国出身
- 政治家、思想家
英文
”A revolution depends on an inner core. This, the bourgeois faction in authority and the faction in authority which has committed mistakes know best; [their] peripheral organizations merely add fuel to the fire.”
日本語訳
「革命は中核に依拠する。これを最もよく知っているのは、権力を握るブルジョワ派と過ちを犯した権力派である。彼らの周辺組織は、ただ火に油を注ぐにすぎない」
解説
この言葉は、毛沢東が権力闘争と革命の本質を語った際の発言である。毛沢東にとって、革命は外面的な運動や一時的な騒乱によって成り立つのではなく、中核(inner core)となる力の結集によって進むものであった。そして、この中核がどのような勢力によって占められるかが、革命の成否を決定する。権力を握るブルジョワ派や、誤った路線を取った指導者層こそ、この事実を最も理解しており、彼らの周辺にある組織は本質的な力を持たず、むしろ矛盾を激化させるだけだと毛沢東は指摘した。
この背景には、文化大革命期における党内闘争がある。毛沢東は、権力機構の中枢にブルジョワ的傾向を持つ分子が存在すると見なし、彼らを批判・打倒することで革命を推進しようとした。つまり、革命の本質は群衆の騒ぎではなく、権力中枢を誰が握るかという根本的闘争にあると位置づけたのである。
現代的に見ると、この言葉は組織や社会変革において、中核的な意思決定層が持つ影響力の大きさを強調している。周辺の活動や外部の圧力は変化を加速させる要素にはなるが、最終的な方向性は中核を握る勢力によって決まる。毛沢東の言葉は、本質を見誤らず、中心を抑えることが変革の鍵であるという現実的な洞察を示している。
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