ダ・ヴィンチ「絵を描くことに興味や愛情を持ちながらも、才能がない者は多い。そしてそれは、勤勉でなく、陰影をつけて絵を仕上げない少年たちに見て取れるだろう」
- 1452年4月15日～1519年5月2日
- イタリア人
- 万能人（画家、彫刻家、建築家、発明家、科学者など）
- 絵画「モナ・リザ」や「最後の晩餐」をはじめとする芸術作品の制作、さらに「飛行機の設計図」や「解剖学の研究」などの科学や工学における先駆的なアイデアも多く残した
英文
“Many are they who have a taste and love for drawing, but no talent; and this will be discernible in boys who are not diligent and never finish their drawings with shading.”
日本語訳
「絵を描くことに興味や愛情を持ちながらも、才能がない者は多い。そしてそれは、勤勉でなく、陰影をつけて絵を仕上げない少年たちに見て取れるだろう」
最初に
この名言は、レオナルド・ダ・ヴィンチが芸術の才能と努力の関係について述べたものである。彼は、絵を描くことが好きであることと、才能を持っていることは異なると考えていた。そして、努力や勤勉さが欠けていると、絵の完成度に大きく影響することを指摘している。特に、陰影をつけて作品を仕上げることが、絵を本格的に仕上げるために重要であり、それができない者は才能を欠いていると述べている。
解説
ダ・ヴィンチは、芸術において才能と努力のバランスが重要であることを強調している。彼は、絵を描くことに対する興味や愛情は大切だが、それだけでは不十分であると考えた。絵を完成させるためには、技術を磨くための努力が必要であり、特に陰影を正確に表現することで、絵に深みやリアリズムを加えることができる。彼がここで指摘している「陰影」は、単に光と影を表現する技術ではなく、作品全体の完成度を高めるための不可欠な要素である。
彼が言う「勤勉でない少年たち」は、絵を描くことに対して興味はあるが、その完成度に対する責任感や真剣さが不足している者たちを指している。ダ・ヴィンチは、絵を描くことが好きであっても、技術的な練習や細部へのこだわりがなければ、その絵は不完全なものになってしまうと考えていた。特に、陰影をしっかりと描き込まないことは、絵を本物らしく仕上げるための重要なステップを省いてしまうことを意味する。
この名言は、芸術だけでなく、他の多くの分野にも応用できる。才能があるかどうかは、しばしば勤勉さや細部へのこだわりで測られる。努力し、技術を磨き、作品を徹底的に仕上げる姿勢が、真の才能を持つ者の特徴であるとダ・ヴィンチは考えていた。
現代においても、この名言は自己成長やスキル向上のための重要な教訓を提供している。好きであることや情熱を持つことは、成功の第一歩であるが、実際に成功するためには、粘り強い努力と技術の研鑽が必要である。陰影を描くことに代表されるように、作品の細部にまでこだわり、完成させることが重要である。
結論
レオナルド・ダ・ヴィンチのこの名言は、芸術における才能と努力の関係を強調している。絵を描くことに対する興味や愛情は大切だが、勤勉さと技術を磨く努力がなければ、才能は開花しないと彼は考えていた。特に、陰影をつけて絵を仕上げることが、完成度の高い作品を作るために不可欠なステップである。この言葉は、努力と才能が組み合わさることで初めて本物の成果が得られることを教えている。
