「私がユダヤ人に対して抱いた反感は、あまりにも多くのユダヤ人がアメリカの黒人の友であると主張しながら、実際には偽善者であったということだけだ」

マルコム・X(画像はイメージです)
マルコム・X(画像はイメージです)
  • 1925年5月19日~1965年2月21日(39歳没)
  • アメリカ合衆国出身
  • 黒人解放運動家、公民権活動家

英文

”All I held against Jews was that so many Jews actually were hypocrites in their claim to be friends of the American black man.”

日本語訳

「私がユダヤ人に対して抱いた反感は、あまりにも多くのユダヤ人がアメリカの黒人の友であると主張しながら、実際には偽善者であったということだけだ」

解説

この言葉は、マルコム・Xがユダヤ人社会に対して抱いていた不信感と批判を表したものである。彼は、ユダヤ人の一部が黒人解放運動を支持していると表明しつつも、実際には差別構造の維持に加担していると感じた。つまり、表向きの友好と現実の行動の乖離を偽善として糾弾したのである。

この発言は、1960年代の複雑な社会関係を背景にしている。公民権運動を支援するユダヤ人活動家がいた一方で、都市部の商業や不動産においては黒人搾取に関わるユダヤ人も存在した。その矛盾がマルコム・Xの発言につながった。彼の批判は、単にユダヤ人全体を否定するものではなく、「友人」を名乗りながら実際には黒人を支援しない姿勢への怒りであった。

現代においても、この言葉は「名目的な連帯」と「実質的な行動」の違いを考えさせる。マルコム・Xの指摘は、どの社会運動においても、言葉だけの支援ではなく実際の行動こそが誠実さを示すという普遍的な教訓として読み取ることができる。

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