「私たちは、言葉や文章によって改宗を促す必要はない。本当にそれができるのは、私たち自身の生き方によってだけである。私たちの人生を、誰もが読める開かれた書物としよう」

• 1869年10月2日～1948年1月30日
• イギリス領インド帝国出身
• 弁護士、宗教家、社会活動家、政治指導者

英文

”We do not need to proselytise either by our speech or by our writing. We can only do so really with our lives. Let our lives be open books for all to study.”

日本語訳

「私たちは、言葉や文章によって改宗を促す必要はない。本当にそれができるのは、私たち自身の生き方によってだけである。私たちの人生を、誰もが読める開かれた書物としよう」

解説

この名言は、宗教的信念や道徳的価値は、言葉で説得するものではなく、実際の生き方によってこそ真に伝わるものであるというガンディーの信念を表している。「proselytise（改宗を促す）」という言葉を否定的に用いることで、押しつけられた信仰や価値観ではなく、感化によって自然に伝わる影響の在り方が強調されている。

ガンディー自身、様々な宗教から学びつつ、自らの信仰を他者に押しつけることはせず、非暴力と真理の実践を通してこそ、他者の心に響く影響を与えられると考えていた。「人生を開かれた書物とせよ」という比喩には、自らの行動が他者にとっての学びとなるような透明性と誠実さをもって生きよという、極めて高い倫理的理想が込められている。

現代においてもこの名言は、SNSやメディアによって言葉が氾濫する社会において、言葉以上に行動や人格が持つ影響力の重要性を改めて示すものである。生き方そのものが他者にとっての教えとなるように、誠実で一貫した人生を歩むことの尊さを、この言葉は静かに、しかし力強く語っている。

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