「世界には人間の必要を満たすだけのものは十分にあるが、貪欲を満たすだけのものはない」

- 1869年10月2日~1948年1月30日
- イギリス領インド帝国出身
- 弁護士、宗教家、社会活動家、政治指導者
英文
”There is a sufficiency in the world for man’s need but not for man’s greed.”
日本語訳
「世界には人間の必要を満たすだけのものは十分にあるが、貪欲を満たすだけのものはない」
解説
この名言は、世界の資源と人間の欲望との関係についてのガンディーの根源的な洞察を示している。彼は、人間が必要とするもの――食糧、衣類、住居といった基本的な生活資源――については、地球には本来それを賄うだけの十分な豊かさが備わっていると考えた。しかし同時に、限りない貪欲(greed)に支配されたとき、人間はどれほどあっても満足せず、結果として不平等と破壊をもたらすと警告している。
この思想は、ガンディーの質素な生活と「自給自足」への志向にも表れていた。彼は、自らの欲を抑制し、必要最小限の中に真の豊かさを見出すことが人間としての道であると信じ、過剰な消費や蓄財を戒めた。その背後には、一人ひとりが節度を持って生きることで、社会全体が調和し、持続可能な共存が可能になるという倫理観がある。
現代においてもこの名言は、資源の枯渇や環境破壊、経済格差の問題に対して極めて重要なメッセージを発している。テクノロジーや富の蓄積が進む一方で、人類が直面する多くの危機は「必要」ではなく「貪欲」に由来している。この言葉は、個人の選択と消費の在り方が、地球と人類の未来を左右するという倫理的責任を強く訴えている。
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