「この世にはあまりにも飢えた人々がいて、神は彼らにとってパンの姿でしか現れ得ない」

マハトマ・ガンディーの名言・格言・警句(画像はイメージです)
マハトマ・ガンディーの名言・格言・警句(画像はイメージです)
  • 1869年10月2日~1948年1月30日
  • イギリス領インド帝国出身
  • 弁護士、宗教家、社会活動家、政治指導者

英文

”There are people in the world so hungry, that God cannot appear to them except in the form of bread.”

日本語訳

「この世にはあまりにも飢えた人々がいて、神は彼らにとってパンの姿でしか現れ得ない」

解説

この名言は、極限の貧困と飢餓が人間の精神的な探求よりもまず肉体的な救済を必要とする現実を鋭く描いている。飢えに苦しむ人々にとって、抽象的な宗教や理念は届きにくく、「神」とはまず命をつなぐ糧としてしか実感されないという意味である。これは、人間の尊厳はまず基本的な生存条件が満たされてこそ成り立つという思想の表明でもある。

マハトマ・ガンディーは、インドの農民や被差別民の窮状に常に目を向け、精神的な救いと社会的正義の両立を重視した。彼にとって宗教とは儀式ではなく日々の現実に根ざしたものであり、飢えた人々にとってはパンこそが神の恩寵の象徴であった。これはまた、彼の「貧者の福音」とも言える立場を反映している。

現代社会においても、難民、失業者、貧困層といった人々に対して、宗教的言説や理念だけでなく、実際的な支援と連帯が伴わなければ空虚であることを示唆する言葉である。この名言は、「愛」や「信仰」は行動を通じてこそ意味を持つという倫理的原則を、極めて象徴的に伝えている。

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