「1,200万人の黒人たちは、自分たちが奴隷の子孫であることを恥じてはならない。恥ずべきは奴隷の所有者であることだ」

- 1869年10月2日~1948年1月30日
- イギリス領インド帝国出身
- 弁護士、宗教家、社会活動家、政治指導者
英文
“Let not the 12 million Negroes be ashamed of the fact that they are the grandchildren of slaves. There is dishonor in being slave-owners.”
日本語訳
「1,200万人の黒人たちは、自分たちが奴隷の子孫であることを恥じてはならない。恥ずべきは奴隷の所有者であることだ」
解説
この名言は、ガンディーが歴史的抑圧の中で生きる人々の尊厳を強く擁護し、社会的偏見や自己否定に対して明確に異議を唱えたことを象徴している。彼は、奴隷制という制度の不正は被害者にあるのではなく、加害者の側、すなわち他者を所有し支配した者たちにこそ真の恥があると強く主張している。
この発言は、アフリカ系アメリカ人が長く背負わされてきた差別と屈辱の歴史に対し、誇りと尊厳を取り戻すための倫理的励ましとなっている。ガンディーは、インドの植民地支配と黒人差別を同根の抑圧として捉えており、被抑圧者に対する連帯と倫理的正義の意識を持ってこの言葉を述べた。彼にとって歴史の重荷は、恥ではなく力となりうるものであり、正義の基盤は人間の本質的平等にあるという理念が貫かれている。
現代においてもこの名言は、歴史的な不正の被害者が自らの過去に誇りを持ち、社会が加害の構造に正しく目を向けるべきであるという強い倫理的メッセージを放っている。ガンディーのこの言葉は、恥とは弱さや被害にあるのではなく、不正に加担したことにこそあるという普遍的な真理を、力強くかつ明快に示している。
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