「私は国民服を着る。それが最も自然であり、最もインド人にふさわしいからだ」

マハトマ・ガンディーの名言・格言・警句(画像はイメージです)
マハトマ・ガンディーの名言・格言・警句(画像はイメージです)
  • 1869年10月2日~1948年1月30日
  • イギリス領インド帝国出身
  • 弁護士、宗教家、社会活動家、政治指導者

英文

”I wear the national dress because it is the most natural and the most becoming for an Indian.”

日本語訳

「私は国民服を着る。それが最も自然であり、最もインド人にふさわしいからだ」

解説

この名言は、衣服という日常的な選択においても、アイデンティティと民族的誇りを貫こうとするガンディーの姿勢を表している。彼がここで語る「国民服」とは、伝統的な手紡ぎのカディ布で作られた簡素な衣服のことであり、これは植民地支配下でのインド人の自主性と自尊心の象徴でもあった。「最も自然」「最もふさわしい」という表現には、外来文化や西洋的価値観への無批判な迎合を避け、自己の文化に根ざした生活を選ぶ意志が込められている。

ガンディーは、イギリス製の布製品をボイコットし、自ら糸を紡ぐことでインド人に自給自足と独立の精神を呼びかけた。その行為は単なる服装の選択ではなく、政治的・経済的・文化的独立を象徴する行為として国民運動の核心となった。服装が「思想の一部」となるこの態度は、ガンディーの行動原理である「手段と目的の一致」にも通じている。

現代においてもこの名言は、グローバル化の中で失われがちな文化的アイデンティティや地域性の重要性を思い起こさせる。何を身にまとうかという選択が、個人の思想や所属、誇りと深く結びつくことを、この言葉は静かに、しかし力強く語っている。

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