「現実の諸問題に目を向けず、それを解決しようとしない宗教は、もはや宗教ではない」

• 1869年10月2日～1948年1月30日
• イギリス領インド帝国出身
• 弁護士、宗教家、社会活動家、政治指導者

英文

“A religion that takes no account of practical affairs and does not help to solve them is no religion.”

日本語訳

「現実の諸問題に目を向けず、それを解決しようとしない宗教は、もはや宗教ではない」

解説

この名言は、ガンディーが宗教を単なる儀礼や理論ではなく、日常生活と社会問題に深く関わる「実践的な道」と捉えていたことを明確に示している。彼は、真の宗教とは現実逃避ではなく、苦しむ人々に寄り添い、社会的不正や苦難に対して積極的に働きかける力であるべきと考えていた。つまり、行動を伴わない信仰や空虚な教義は、宗教の名を冠していてもその本質を失っているという厳しい批判が込められている。

ガンディーは、自身の宗教的信念を通じて非暴力運動、断食、差別撤廃、貧困の克服といった具体的な社会的実践に取り組んだ。彼にとって宗教は、寺院の中にあるのではなく、貧しい人々や抑圧された人々のために働く日々の行動の中にこそ宿るものだった。この名言は、宗教の根本的な使命が人間の苦しみを減らすことにあるという信念の表れである。

現代においても、この言葉は宗教が社会的責任から逃れてはならないという警鐘として響く。宗教団体や信者が自己の内面や形式的礼拝だけに閉じこもるのではなく、飢餓、貧困、戦争、差別といった現実の課題に向き合うことこそが真の信仰である。ガンディーのこの名言は、宗教とは行動であり、現実を変える力であるべきだという普遍的な倫理的訴えを語っている。

感想はコメント欄へ

この名言に触れて、あなたの感想や名言に関する話などを是非コメント欄に書いてみませんか？

おすすめの関連記事

ガンディー

「宗教が政治と無関係だと言う者は、宗教が何であるかを知らないのだ」

ニーチェ

「世界には宗教を破壊するだけの宗教さえ十分には存在しない」

キング牧師

「科学は探求し、宗教は解釈する。科学は人間に力である知識を与え、宗教は人間に制御である知恵を与える」

F・ルーズベルト

「ある宗教を他の宗教と対立させようとする者は、全ての宗教を破壊しようとしているのと同じだ」

ヴォルテール

「安定した社会があるところにはどこでも宗教が必要である。法律は表立った犯罪を取り締まり、宗教は隠れた犯罪を取り締まる」

ランダムな名言へ

ジャンプ！