「作家は生活し書くためにお金を稼がねばならないが、決してお金を稼ぐことを目的に生きたり書いたりしてはならない」
- 1818年5月5日~1883年3月14日
- プロイセン王国(ドイツ)出身
- 哲学者、経済学者、政治思想家
- 資本論を著し、社会主義・共産主義思想の基礎を築いた
英文
“The writer must earn money in order to be able to live and to write, but he must by no means live and write for the purpose of making money.”
日本語訳
「作家は生活し書くためにお金を稼がねばならないが、決してお金を稼ぐことを目的に生きたり書いたりしてはならない」
解説
この言葉は、カール・マルクスが創作活動の目的について述べたものであり、作家が生活のために収入を得る必要はあるものの、その目的が純粋な金銭的利益に傾倒するべきではないと警告している。マルクスの視点では、創作は真の自己表現や思想の追求のために行われるべきであり、商業主義や金銭目的に影響されることは、作品の本質や意義を損なうとされる。
現代においても、この考えはアートや文学の世界で重要なテーマとなっている。作家やアーティストが収入を得るために人気を狙った作品を制作する一方で、自己表現や社会的使命感から創作に励む人も多い。マルクスの言葉は、創作者が商業的な成功と自己表現のバランスをどう取るべきかという問題において、本来の創作の目的を再考するための指針を与えている。
具体例として、現代のエンターテインメント業界では、大規模なプロジェクトやヒット作が利益を追求する傾向にある一方で、インディペンデントの作家や映画製作者が個人の価値観やメッセージを大切にする作品を制作している。このように、収益性を重視するアプローチと、芸術的・社会的価値を優先するアプローチの間で創作者が揺れ動く状況は、マルクスの考えが現代にも通じるものであると示している。
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