「何かが確かであるとすれば、それは私自身がマルクス主義者ではないということだ」
- 1818年5月5日~1883年3月14日
- プロイセン王国(ドイツ)出身
- 哲学者、経済学者、政治思想家
- 資本論を著し、社会主義・共産主義思想の基礎を築いた
英文
“If anything is certain, it is that I myself am not a Marxist.”
日本語訳
「何かが確かであるとすれば、それは私自身がマルクス主義者ではないということだ」
解説
この言葉は、カール・マルクス自身が自分の理論の解釈に対する違和感や批判を表明したものである。彼は、自身の思想が「マルクス主義」として体系化され、固定観念や教条主義的に理解されることに疑問を感じていた。マルクスの意図は、彼の理論が生きた現実に適用され、変化し続けるものであるべきであり、固定化された「イズム」に収まるべきではないという考えを示している。この言葉は、思想が本来の意図を超えて誤って解釈されることへの警戒を表している。
この言葉は、現代においても思想や理論が独り歩きしてしまうリスクについての警告として受け取られている。特に、理論が教条的に解釈され、それに従うことが目的化することで、本来の意図や現実との関係が薄れる危険性がある。マルクスは、自身の理論が単なる「マルクス主義」としての枠組みにはまるのではなく、現実に即した柔軟な適用を求めた。
具体例として、マルクスの後の時代に登場した様々な「マルクス主義」運動が挙げられる。これらの運動の中には、マルクスの意図とは異なる形で彼の理論が解釈され、時には彼自身が批判したであろう方法で実践されたものもあった。マルクスのこの言葉は、理論が硬直化しないようにする重要性を強調しており、あくまで現実の状況に応じて進化させるべきだという彼の信念を反映している。
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