「一人の死は悲劇だが、百万人の死は統計に過ぎない」

ヨシフ・スターリン
ヨシフ・スターリンの名言
  • 1878年12月18日~1953年3月5日
  • グルジア(ジョージア)出身
  • 政治家
  • 共産党書記長としてソビエト連邦を統治、工業化と集団農業を推進し、第二次世界大戦で連合国側の勝利に導いたが、一方では大粛清と呼ばれる大規模な政治弾圧により多くの犠牲者を出した

英文

“One death is a tragedy; one million is a statistic.”

日本語訳

「一人の死は悲劇だが、百万人の死は統計に過ぎない」

解説

この言葉は、個人の死に対する感情と、集団的な死の捉え方の差を象徴している。スターリンの時代において、戦争や粛清により数多くの命が失われたが、その規模があまりにも大きくなると、個々の悲しみは数値や統計のように扱われがちであった。大規模な犠牲のもとで、個人の死の持つ痛みや重みが薄れていき、やがて社会全体がそれを冷淡に受け入れてしまう傾向があった。

この言葉は、現代においても人間の認識が大規模な犠牲に対して鈍感になることを指摘している。報道などで何百人、何千人という犠牲が伝えられると、その数の大きさが感情的な反応を鈍らせ、具体的な悲しみが抽象化されてしまう。これは私たちが日常で感じる一人の死の痛みとは異なる反応であり、多くの命が失われる出来事に対しても感情が希薄になりがちであることを意味する。

この視点は、大規模な悲劇でも個人の視点を失わないことの重要性を教えている。どれだけ多くの命が失われたとしても、その一人ひとりには固有の人生があり、それぞれの死に敬意を払うことが必要である。個々の痛みに心を寄せる姿勢を保つことが、社会における共感と平和を促進する基本となるべきである。

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