「私の死後、私の墓には山のようなゴミが投げかけられることになるだろう。しかし歴史の風は、遅かれ早かれ、それらを容赦なく吹き払うだろう」

- 1878年12月18日~1953年3月5日
- グルジア(ジョージア)出身
- ソ連共産党書記長(最高指導者)、ソ連邦大元帥
英文
“I know that after my death a pile of rubbish will be heaped on my grave, but the wind of History will sooner or later sweep it away without mercy.”
日本語訳
「私の死後、私の墓には山のようなゴミが投げかけられることになるだろう。しかし歴史の風は、遅かれ早かれ、それらを容赦なく吹き払うだろう」
解説
この発言は、自らの死後に批判や誹謗中傷が集中することを予期しつつも、歴史の評価に最終的な信を置くスターリンの自己認識と確信を表している。彼は、自身が行ってきた政治的行為――大量粛清、強制収容、中央集権的支配――が後世から否定されるであろうことを理解しながらも、それらを「一時のゴミ」にすぎないと切り捨てている。
ここでの「歴史の風」は、一時的な感情や政治的復讐とは異なる、冷静かつ全体的な視点からの歴史的評価を象徴している。スターリンはこの言葉で、「真の評価は一時の感情ではなく、時代の流れの中で決まる」とする歴史観を示し、結果的に自らの行為が「正しかった」とされる日が来ることを信じていたとも解釈される。
このような発言は、強権的指導者が正当性を主張する際に用いる典型的な歴史的自己肯定の構図でもある。現代においても、過去の行為が激しく非難される中で「歴史が判断する」と語る権力者は少なくない。その言葉の中には、反省ではなく、むしろ自己正当化と将来への期待が込められているという点で、注意深く読み解く必要がある。
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