「私は公の場でアルゼンチンについて語ったことはない」

- 1935年5月20日~2025年5月13日
- ウルグアイ出身
- 第40代ウルグアイ大統領、政治家、元ゲリラ闘士
英文
“Publicly, I’ve never talked about Argentina.”
日本語訳
「私は公の場でアルゼンチンについて語ったことはない」
解説
この言葉は、ホセ・ムヒカが外交的慎重さと隣国への敬意を持って行動してきた姿勢を示している。ウルグアイとアルゼンチンは地理的にも歴史的にも密接な関係を持つが、時に政治的な緊張や経済的な対立も生じる。その中でムヒカは、公的な発言が誤解や摩擦を生む可能性に配慮し、隣国に対する直接的な言及を避けることを選んだのである。
彼の発言には、外交における節度と沈黙の力がうかがえる。指導者として不用意な発言を避けることで、感情的なナショナリズムを煽るのではなく、冷静で理性的な国際関係を維持しようとする姿勢が現れている。また、「語らない」という選択は、時に最も雄弁であり、相手への尊重と自制の表明でもある。
現代において、SNSやメディアによって指導者の発言が即時に拡散し、小さな言葉が外交問題に発展するリスクが高まっている。この名言は、沈黙と節度がいかに大きな政治的意味を持つかを示す一例であり、外交や公共発言に携わるあらゆる立場の人間にとって、成熟した態度の模範となる。
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