「私は人生のすべてを、流れに逆らって漕いできた。仕方がない。どうやらそういうふうに生まれついたらしい」

ホセ・ムヒカの名言・格言・警句(画像はイメージです)
  • 1935年5月20日~2025年5月13日
  • ウルグアイ出身
  • 第40代ウルグアイ大統領、政治家、元ゲリラ闘士

英文

“All my life I’ve been rowing against the tide. What can I do? It seems I was born that way.”

日本語訳

「私は人生のすべてを、流れに逆らって漕いできた。仕方がない。どうやらそういうふうに生まれついたらしい」

解説

この言葉は、ホセ・ムヒカの反骨精神と生き方の一貫性を端的に示している。彼は若い頃から体制に反発し、極左ゲリラ運動に身を投じ、後に投獄されるという過酷な経験を経て、やがてウルグアイ大統領にまで上り詰めた。その歩みは常に主流や既成の価値観に抗いながらのものであり、「流れに逆らって漕ぐ」人生そのものであった

ムヒカはこの言葉によって、自らの生き方が意図的な反抗というより、むしろ内なる必然から来るものであったことを語っている。つまり、社会に適応するよりも、自分の信念に従って行動することが本質であると感じていたのである。この姿勢は、迎合せず、誠実に社会の矛盾と向き合い続ける倫理的かつ哲学的な信念に根ざしている。

現代においても、周囲に流されず、自らの信念を守ることは容易ではない。しかしムヒカのこの名言は、孤独であっても正しいと信じる道を進むことの価値を強く肯定している。たとえば、環境保護活動家、社会的マイノリティの権利擁護者、体制批判的な表現者などが直面する困難の中にも、この言葉が与える勇気と共鳴がある。逆風に抗うその姿こそが、人間の尊厳の証明なのである。

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