「私たちには互いに憎み合うのに十分な宗教はあるが、互いに愛し合うのに十分な宗教はない。」

- 1667年11月30日~1745年10月19日(77歳没)
- アイルランド出身
- 作家、風刺家、聖職者
英文
“We have enough religion to make us hate, but not enough to make us love one another.”
日本語訳
「私たちには互いに憎み合うのに十分な宗教はあるが、互いに愛し合うのに十分な宗教はない。」
解説
この言葉は、宗教の逆説的な作用を突いた辛辣な批判である。スウィフトは、宗教が本来持つべき愛や慈悲の教えが実践されず、むしろ宗派間の対立や憎悪を生む材料となっている現実を指摘している。宗教は人々を結びつけるはずが、しばしば分断と敵意を助長してきた。
17〜18世紀のイギリスやヨーロッパでは、宗教改革や派閥争いの余波でカトリックとプロテスタントの対立が激しく、流血の歴史を生んだ。スウィフトはその渦中に生き、宗教が人間社会に与える影響を痛感していたため、このような言葉を残したのである。
現代においても、宗教や信条の違いが紛争や差別を引き起こす例は少なくない。この名言は、信仰が憎しみの口実ではなく、真の愛と共生の力となるべきだという普遍的な課題を示している。
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