「成功するには嫌な奴にならなきゃいけない、それは事実だ。そしてビートルズはこの地上で最も嫌な奴らだった」
- 1940年10月9日～1980年12月8日
- イギリス出身
- ミュージシャン、作詞作曲家、平和活動家
- ロックバンド「ザ・ビートルズ」の創設メンバーとして世界的な名声を得た。解散後もソロアーティストとして活動し、『Imagine』などの楽曲で反戦と平和を訴えた。音楽と社会運動の両面で20世紀の文化に大きな影響を与えた。
英文
“You have to be a bastard to make it, and that’s a fact. And the Beatles are the biggest bastards on earth.”
日本語訳
「成功するには嫌な奴にならなきゃいけない、それは事実だ。そしてビートルズはこの地上で最も嫌な奴らだった」
解説
この言葉は、音楽業界や名声の世界における冷酷さと自己主張の必要性を赤裸々に語っている。ジョン・レノンは「ビートルズ」という一見調和と理想の象徴のように見える存在が、実際には熾烈な競争と自己中心性を乗り越えて築かれたものであることを暴露している。ここでは、成功には必ずしも善良さや純粋さが報われるわけではないという現実認識が表現されている。
ビートルズは世界的なアイドルとして知られながらも、裏では契約交渉、創作上の衝突、マネジメントとの駆け引きといった現実的な課題に直面していた。レノンのこの発言は、彼自身が体験してきた音楽ビジネスの裏側の過酷さを皮肉と自己批判を込めて語ったものであり、理想と現実の落差を象徴するものでもある。
この言葉は現代の成功論にも通じる。理想や芸術性だけでは成り立たない現実社会の構造、そして時に自己を抑えるどころか他者を押しのけてでも突き進まなければならない場面があるという点において、今日のビジネスや競争社会でも共感を呼ぶ。成功の背後には、必ずしも称賛されない性質が潜んでいるという逆説的な真実が、この一言に込められている。
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