「シュルレアリスムは僕に大きな影響を与えた。というのも、自分の心の中にあるイメージが狂気ではないと気づけたからだ。僕にとってシュルレアリスムこそが現実なんだ」

- 1940年10月9日~1980年12月8日
- イギリス出身
- ミュージシャン、作詞作曲家、平和活動家
- ロックバンド「ザ・ビートルズ」の創設メンバーとして世界的な名声を得た。解散後もソロアーティストとして活動し、『Imagine』などの楽曲で反戦と平和を訴えた。音楽と社会運動の両面で20世紀の文化に大きな影響を与えた。
英文
“Surrealism had a great effect on me because then I realised that the imagery in my mind wasn’t insanity. Surrealism to me is reality.”
日本語訳
「シュルレアリスムは僕に大きな影響を与えた。というのも、自分の心の中にあるイメージが狂気ではないと気づけたからだ。僕にとってシュルレアリスムこそが現実なんだ」
解説
この言葉は、ジョン・レノンが芸術的自己理解と創造の核心に触れたものであり、彼にとっての「現実」とは客観的世界だけでなく、内面の想像や夢、感覚の流れもまた現実の一部であるという思想を示している。彼はシュルレアリスムによって、自らの感覚や心象世界を正当な芸術表現として肯定する視点を得たのである。
シュルレアリスム(超現実主義)は、1920年代のヨーロッパで生まれた芸術運動であり、夢や無意識、偶然性といった非論理的な世界を、現実と同等に重要視する思想である。レノンはこの運動を通して、自身の内面に広がる非現実的・非合理的なイメージが「病的」ではなく「創造的」であると理解し、それが彼の音楽や詩、映像表現に大きな影響を与えた。
この言葉は、現代においても創造性と精神の自由に対する力強い擁護として受け取ることができる。論理や合理性が支配する世界の中で、個人の感覚や夢を「現実」として尊重することの意義を示している。レノンのこの一言は、創作における正気と狂気の境界を問い直し、心の奥にあるイメージこそが真実であるかもしれないという、芸術に生きる者の深い直観を表している。
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