「あなたが私の裁判官だと言いますが、それが本当かは私には分かりません。ただし、私を誤って裁かぬよう十分に注意してください。さもないと、あなた自身が大きな危険に身を置くことになります」

- 1412年頃~1431年5月30日
- フランス王国出身
- 農民の娘、軍指導者、宗教的指導者
英文
“You say that you are my judge; I do not know if you are; but take good heed not to judge me ill, because you would put yourself in great peril.”
日本語訳
「あなたが私の裁判官だと言いますが、それが本当かは私には分かりません。ただし、私を誤って裁かぬよう十分に注意してください。さもないと、あなた自身が大きな危険に身を置くことになります」
解説
この言葉は、ジャンヌ・ダルクが裁判の過程で発した警告のひとつである。異端審問の場において、彼女は神の命を受けて行動しているという自負のもとに、裁く側の人間たちに対しても臆することなく真実を語った。ここで彼女は、不当な裁きは神に対する重大な冒涜であるという信念をもって、裁判官たちに警鐘を鳴らしている。
現代においても、この言葉は権力を持つ者の責任と慎重さの重要性を教えている。裁く立場にある者が正義を誤れば、その影響は被裁判者だけでなく、自らにも及ぶ。特に司法や政治の世界においては、不正な判断が重大な信頼の崩壊を招くことをこの言葉は示している。
たとえば、無実の人間を不当な裁きで処罰した過去の冤罪事件においても、後に社会全体がその誤りの代償を払うことになる。ジャンヌのこの言葉は、正義を扱う立場の者が常に自らの行為を省みる責任を負うことを、時代を超えて伝えている。
感想はコメント欄へ
この名言に触れて、あなたの感想や名言に関する話などを是非コメント欄に書いてみませんか?
申し込む
0 Comments
最も古い