「メリルリンチではもはやコモディティを購入できない。多くのアナリストや幹部たちは、熱いコモディティ市場がどれほど利益を生むかを知らないほど若いのだろう。だが、すぐに知ることになる」

ジム・ロジャーズの名言
ジム・ロジャーズの名言
  • 1942年10月19日~
  • アメリカ合衆国出身
  • 投資家、著述家、冒険家
  • クォンタム・ファンドの共同設立者として知られ、国際的な投資の第一人者となった。世界各地を旅しながら市場動向を分析する独自のスタイルで注目を集め、著書を通じて個人投資家にも広く影響を与えた。

英文

“You can no longer buy commodities at Merrill Lynch. My guess is many analysts and even executives are too young to know how profitable a hot commodities market can be. They will soon.”

日本語訳

「メリルリンチではもはやコモディティを購入できない。多くのアナリストや幹部たちは、熱いコモディティ市場がどれほど利益を生むかを知らないほど若いのだろう。だが、すぐに知ることになる」

解説

この名言は、金融業界の世代交代とコモディティ市場に対する無理解を批判している。ジム・ロジャーズが活躍した時代、1970年代のコモディティブームなど、資源価格の高騰が莫大な利益をもたらした時期があった。しかし時代が進むにつれ、多くの金融機関が株式や債券取引に注力し、コモディティ取引から撤退する傾向が見られた。特に若い世代のアナリストや経営陣は、過去のコモディティ市場の爆発的な収益性を経験していないため、その重要性を軽視しがちであるとロジャーズは指摘している。

現代でもこの構図は変わらない。多くの投資家や金融機関は、成長株やIT分野への過度な集中を続ける一方、コモディティ市場がインフレ局面で劇的に反騰するリスクとチャンスを十分に認識していない。しかし、エネルギー危機や地政学リスクの高まりにより、実物資産の重要性が再び浮上する局面は避けられず、そのとき初めて彼らは現実を思い知ることになるのである。

この言葉は、過去の市場サイクルを知ることの重要性と、集団の記憶喪失が生む投資機会を鋭く指摘している。ロジャーズは、市場の歴史を知り、常に冷静に次の大きな波を読むことの重要性を投資家に訴えているのである。

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