「コモディティの価格は決してゼロにはならない。コモディティ先物に投資する際、あなたが買っているのは、破産する可能性のある無形の会社の一部を示す紙切れではない」

- 1942年10月19日~
- アメリカ合衆国出身
- 投資家、著述家、冒険家
- クォンタム・ファンドの共同設立者として知られ、国際的な投資の第一人者となった。世界各地を旅しながら市場動向を分析する独自のスタイルで注目を集め、著書を通じて個人投資家にも広く影響を与えた。
英文
“The price of a commodity will never go to zero. When you invest in commodities futures, you’re not buying a piece of paper that says you own an intangible piece of company that can go bankrupt.”
日本語訳
「コモディティの価格は決してゼロにはならない。コモディティ先物に投資する際、あなたが買っているのは、破産する可能性のある無形の会社の一部を示す紙切れではない」
解説
この名言は、コモディティ投資の本質的な安全性について述べている。ジム・ロジャーズが生きた時代、株式投資が広く普及する一方で、企業破綻による株式の無価値化リスクも現実に存在した。これに対して、コモディティ先物は、金、石油、小麦といった実物資産に裏付けられた市場であり、それ自体の価値がゼロになることは理論的にありえないとロジャーズは強調している。
現代においても、株式市場では企業倒産による株価の急落が珍しくない。対して、金属やエネルギー、農産物といったコモディティは、常に何らかの需要を持つため、たとえ価格が下落しても完全な無価値にはならない。このため、特に不況期や市場の不確実性が高まる局面では、コモディティ投資がリスク分散の手段として注目されるのである。
この言葉は、投資先の本質を見極める重要性を教えている。ロジャーズは、形のない約束に頼るのではなく、実物資産の確かな価値に基づいた投資を推奨しているのであり、これは今後も変わらない投資哲学として広く参考にされるべきである。
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