「なぜあなたの心は従うのか。問いかけたことはあるだろうか。自分がある型に従っていることに気づいているだろうか。その型が自分で作ったものであれ、他者によって作られたものであれ、それは問題ではない」

- 1895年5月11日~1986年2月17日(90歳没)
- インド出身
- 思想家、精神的指導者
英文
”Why does your mind conform? Have you ever asked? Are you aware that you are conforming to a pattern? It doesn’t matter what that pattern is, whether you have established a pattern for yourself or it has been established for you.”
日本語訳
「なぜあなたの心は従うのか。問いかけたことはあるだろうか。自分がある型に従っていることに気づいているだろうか。その型が自分で作ったものであれ、他者によって作られたものであれ、それは問題ではない」
解説
この言葉は、心の同調とパターン化の問題を鋭く突いている。クリシュナムルティは、人間が意識的であれ無意識的であれ、既成の型に従う傾向を批判した。その型は社会や文化、教育によって押し付けられる場合もあれば、自らの習慣や信念として作り出される場合もある。しかしいずれにせよ、それは自由を奪うものである。
ここで問われているのは、自覚の有無である。人が型に従っていることに気づかない限り、従属は続き、思考は惰性に支配される。逆に、自分がパターンに従っていることを意識するとき、初めてその束縛を理解し、自由の可能性が開かれる。
現代においても、この指摘は極めて重要である。社会的な規範、メディアの影響、教育による価値観の刷り込みなど、人間は多くの「型」に無自覚に従っている。クリシュナムルティの言葉は、自分が従っている枠組みを深く観察し、その束縛から解放されることが真の自由への第一歩であることを示している。
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